私の家のお墓が佐渡ヶ島にある。
東京に住んでいる時は、関越を利用していつもは新潟〜両津航路を利用するのだが、今は飛騨高山に住んでいるので、富山を抜けて直江津から小木の方が断然近い。
新潟まで行けば大きな船があって、楽なのは知っているし、そちらがメジャーなのは知っている。
こちらはこんな感じで、船にカモメが付いてきて、手渡しでカッパえびせんをあげれるほどのどかだ。
だが私の田舎は小木に近いので、直江津〜小木航路が断然魅力がある。
何故なら新潟県は長いので、直江津から新潟まで走るだけで120km以上はある。
更に佐渡に渡ってからも両津から小木近くまで行くには1時間はかかるのだ。
当然直江津〜小木航路を利用する事になった。
ところがだ、最近は利用者が少ないせいか、直江津〜小木航路は本数が少なく船も小さい。
船の乗船時間も1時間弱短いので当然魅力だ。
ただ絨毯席はなく、寝転がって行けない椅子席のみだから楽ではないが、そんなこと
新潟まで行くことを考えたらどうってことない。
この日は海がしけて、揺れ方が半端ない。しかも船が小さいから尚更揺れた。
前の窓から前方が見えるのだが、海が見えたかと思ったら
空が見えると入れ替わり立ち代わり海と空が入れ替わるほど揺れたのだ。
これには乗客のみんなもいきなり下を向いて吐き始めた。
まさにマグロ漁師の船と変わらないない。
隣の家内も目を瞑って上を向いたまま何とか耐えていた。
来年からはあまりの不評の為、この船は運行が無くなるらしい。
おそらくジェットホイルという海の水面を走る船だけになるのだろう。
乗船時間は更に短縮される船だが料金は高い。
やっと佐渡に着いて墓参りも終わり、海で遊ぶ事になる。
子供から釣り竿をプレゼントされて、初めての釣りをやってみる事になる。
子供の頃佐渡の海で遊んで育った私は釣りというものをしたことがない。
何故なら素潜りをして、アワビやサザエを取ったり、ヤスで魚を突くということが海遊びの定番だからだ。
釣りなんてまどろっこしいものはしたことがない。
子供達は次々と魚を釣っていく。
ところが私は釣りをする時間より、糸を結んでいる時間の方が長い。
やっと苦労して結んだかと思い、糸を垂らせばすぐに岩に引っかかって切れてしまう。
そんな糸結びだけで海の時間は終わる。
帰りに直江津までの船に覚悟を決めて乗り込むと、来た時の揺れはなく、全く問題はなく帰りは快適だった。
あの日は海がシケていたんだ。
高速に乗る前に直江津で飯を食って行こうという事になり、寿司屋を見つけた。
回転寿司ではなく、席まで寿司を持ってきてくれる店だ。
富寿しという店だった。
会計はお皿を数えるというスタイルだ。
これがめちゃめちや旨い!
そして安い!
例えばこれなんか15貫もあって1350円だ。
もちろん単品でもとれる。
赤貝なんか360円
バイ貝紐軍艦は198円
くら寿司、スシローなんか
バカらしくて食えない。
ちなみに今まで感動した寿司やベスト3に入る。
北海道の回転寿司の300円帆立は肉厚の北海道ならではのボリュームだった。
佐渡にもショボい回転寿司はあるが、佐渡では鯛が100円皿だ。
歴史博物館にある海鮮丼は13種類乗ってますとメニューには書いてあるが、実はそのネタの下にもアワビやサザエなど全部で19種類も乗っている。13種類以外は佐渡ではネタのうちに入らないのだろう。値段は忘れたが、確か1000円台で2000円まで行かない記憶がある。
以前も記事で紹介したが、金沢ブームで金沢の市場に人気の海鮮丼があって食べに行ったが、3500円だった。
それはそれでいいが、高すぎるし、後ろの飾りに使われている貝殻を取ると、中身は三分の一程度はなくなる。
残念な思いで3500円を払った記憶がある。
直江津の富寿しに大満足をして帰りの高速に乗った。