#ニングル 秋の夜長に

秋の夜長にもう一冊紹介したい本があります。

ドラマ北の国からで有名な倉本聰の本です。

これは体長15cm程の小人の話です。

私は実話だと思っています。

倉本聰も実話の体験談として書いた本です。

なぜこの有名人が書いた実話が世にあまり広まらなかったのか?

それは倉本聰がこの小人を捕まえに行く人が多く現れたり、マスコミが挙って現地に赴くと、このニングルという小人達に迷惑がかかることを懸念して、ごく少数の出版にして、宣伝もしなかったからです。

ジブリの借りぐらしのアリエッテイは、このニングルが元と言われています。

この本は倉本聰の私生活を書いた本です。

今では売っていない本です。


彼は北海道に住んでいることは誰でも知っています。

その私生活の中で、現地の人と、もちろん付き合いもあるわけで、その中でニングルの話が出てきます。

現にある電気屋の若者は、ニングルと会っています。

彼はニングルがキタキツネの抜け毛で編み込んだ靴下の片方と、カッパえびせん一本と交換までしています。

更にNHK大自然の映像を番組で流した映像にも、たまたま映り込んでいます。

ニングルは300歳まで生きるそうで、80歳ではまだ若造だということ。

そしてあらゆる知恵を持ち合わせていること。

例えばニングルが言ったところを掘ると、必ず井戸から水が出てきます。

北海道は変わった名前の地名が多いですが、よく後ろに
『ナイ』とか、『ベツ』とかいうものが付く地名や川があります。
例えば、稚内(わっかない)とか、更別(サロベツ)とか
他にもまだありますが、そのように後ろに、ナイとかベツが付く所があります。

ニングルに言わせると、ナイの川の水は飲んでいいが、ベツの方はダメとか、そのような事を知っています。

井戸の出る場所も、一発でわかります。

これは昔、倉本聰がよく言っていた言葉なのですが、
私は多分ニングルから教えて貰った言葉だと思っています。

水と石油とどちらが大切ですか?

知恵と知識と、どちらが大切ですか?

とね。

人間はすぐ権利を主張する。

でも、ニングルの言葉に
倉本聰はかなりやられてしまうのです。

ニングルが言うのです。
俺たちには知らん権利というものがある。
だから聞かせないでくれと。

この言葉にかなり考えさせられてしまうのです。

森林破壊と言わざる得ない開発が進み、どんどんとニングルは森の奥に追いやられているとのことです。

夢のある話です。

しかし、私達はこのような世界に住んでいながら、誰もそのようなことに見向きもしません。



別件、私も森の中に住んでいます。

先日仕事をひと休みしている時、森を眺めてタバコをふかしていました。

全くの無風状態で、木々の葉っぱひとつ揺れてさえいません。

ふと目をやると、一本の木の
一本の小枝だけ、ユサユサ揺れているのです。

小動物でもいるのかと、立ち上がり覗き込むけど、何もいないのです。

あれは一体何だったのか、
今でもわかりません。

最近そんな事がありました。

秋の夜長にもう一冊紹介させてもらいました。

ちなみにニングルという本は
もう売っていません。

Amazonで運良く見つけられたら、大切にとっておいた方がいいです。

ニングル

ニングル